最近、AIを活用した便利なツールが次々と登場していますが、「論文検索」もその一つです。
中でも注目されているのが Semantic Scholar(セマンティック・スカラー)。
このツールを使えば、難しい学術論文の検索が、まるでGoogle検索のように簡単になります。
この記事では、AI初心者でもわかるように、Semantic Scholarの使い方や特徴、他のAIツールと組み合わせる方法、よくある質問などをわかりやすく解説していきます。
Semantic Scholarとは?
Semantic Scholarは、アメリカのアレンAI研究所(Allen Institute for AI)が開発した、無料で使える学術論文検索エンジンです。
AIの力を使って、必要な論文をスピーディーに探せるのが最大の特徴です。
通常の論文検索サイトと違い、キーワードだけでなく意味や文脈を理解して、関連性の高い論文を表示してくれます。
だから、「何を調べればいいかわからない…」という人でも、近いテーマの論文を簡単に見つけることができます。

どんなことができるの?
Semantic Scholarを使えば、次のようなことができます。
・英語論文を簡単に検索できる
キーワードや文章で検索すると、それに関連する論文が一覧で表示されます。
・論文の要約が表示される
AIが論文の内容を短くまとめてくれるので、読む前にどんな内容か把握できます。
・関連論文を自動でおすすめしてくれる
自分が調べているテーマに近い論文をAIが提案してくれます。
・引用関係がわかる
その論文が他の論文にどう影響を与えたか(または影響を受けたか)を見ることができます。
・PDFで論文をダウンロードできるものもある
著作権の関係でダウンロードできないものもありますが、多くの論文は無料で読めます。

Semantic Scholarの使い方
ステップ1:サイトにアクセス
まずは以下のリンクからSemantic Scholarにアクセスします https://www.semanticscholar.org
ステップ2:キーワードを入力して検索
トップページの検索ボックスに「気になるテーマやキーワード」を入力します。
例:artificial intelligence in education(教育分野における人工知能)
ステップ3:論文をチェック
検索結果が一覧で表示されます。各論文には以下の情報があります:
- タイトル
- 著者名
- 発行年
- 要約(Abstract)
- 引用回数
興味がある論文をクリックすると、さらに詳細な情報が見られます。
ステップ4:PDFを読む or 保存
PDFがある場合はそのまま読んだり、ダウンロードして後で読んだりできます。

他のAIツールと組み合わせて使うと便利!
Semantic Scholarは単体でも便利ですが、他のAIツールと組み合わせるとさらに効率アップします。
・Elicit
Elicitは、質問に対して関連論文を探し、要約してくれるAIツールです。
Semantic Scholarのデータを使っているので、連携性も抜群です。
>詳しくはこちらの記事で紹介しています:【初心者向け】AI論文検索ツールElicitの使い方ガイド
・Connected Papers
論文同士の関係を視覚化してくれるツール。
Semantic Scholarで見つけた論文を元に、研究のつながりを可視化できます。
・Research Rabbit
論文の「家系図」のような視点で、関連論文をどんどん辿っていけるツール。

よくある質問(FAQ)
Q1:日本語でも検索できますか?
A:基本は英語で検索する必要があります。ただし、キーワードを英語にして検索すれば、日本人研究者の英語論文も出てきます。
Q2:登録しないと使えないの?
A:いいえ。登録なしで誰でもすぐに使えます。必要ならアカウントを作ることで、論文を保存したり履歴を残すこともできます。
Q3:すべての論文が無料で読めますか?
A:一部の論文は有料ジャーナルに掲載されているため、全文が読めないこともあります。ただし、多くの論文は無料でアクセス可能です。
Q4:日本の論文も検索できますか?
A:日本語の論文はあまり多くありませんが、英語で書かれた日本人研究者の論文は多数あります。
Q5:パソコン以外でも使えますか?
A:スマホやタブレットでもブラウザから利用できます。アプリは現在提供されていません。

まとめ
Semantic Scholarは、AIの力で論文検索をもっと身近にするツールです。
「英語の論文なんて難しそう…」と感じる人でも、簡単に検索・要約・保存ができるので、これからの学習や研究に強い味方となってくれるはずです。
ElicitやChatGPTなど、他のAIツールと組み合わせて使うことで、さらに効率的に情報収集ができます。
まずは一度、Semantic Scholarで気になるキーワードを検索してみましょう!
