最近、研究やレポートの作成において「AIツールを使って効率化しよう」という動きが広がっています。
その中でも注目されているのが「Scopus AI(スコーパスAI)」です。
この記事では、AI初心者の方でも理解できるように、Scopus AIの基本的な機能や使い方、他のAIツールとの組み合わせ方まで、わかりやすくご紹介します。
Scopus AIとは?
Scopus AIは、エルゼビア(Elsevier)という大手学術出版社が提供している論文検索をサポートするAIツールです。
もともとScopusという世界最大級の論文データベースがあり、そこにAI機能が加わった形になります。
Scopus AIを使えば、調べたいテーマに関する論文を効率よく見つけたり、研究の流れを簡単に把握したりすることができます。

Scopus AIでできること
Scopus AIは、ただの検索ツールではありません。
以下のようなことができます。
1. 自然な質問で検索できる
通常の検索ではキーワードを入力する必要がありますが、Scopus AIでは「〇〇について最近の研究は?」「〇〇と△△の関係は?」といった自然な文章(問い)で検索できます。
2. 論文の要点を自動でまとめてくれる
検索結果の論文それぞれについて、重要な部分や要点を簡潔にまとめて表示してくれます。
英語が苦手な人でも、概要だけを見れば内容をつかみやすいです。
3. 関連する研究テーマを提案してくれる
あるキーワードで検索すると、その周辺の研究テーマや関連分野も教えてくれるため、テーマを深掘りしたり広げたりするのに役立ちます。
4. 信頼できる論文にアクセスできる
Scopus AIが扱う論文は、すべて学術的に信頼できるものばかり。
ネット上の不確かな情報に惑わされる心配がありません。

Scopus AIの使い方
ステップ1. アカウントを作成しよう
Scopus AIを利用するには、まずScopusの公式サイトでアカウントを作成します(無料トライアルあり)。
ステップ2. トップページで質問を入力
ログイン後の画面に表示される検索バーに、「What are the recent trends in AI-generated music?(AIによる音楽生成の最新動向は?)」のような自然な英語の文章を入力します。
※現在のところ、日本語入力は非対応のため、簡単な英語での入力がおすすめです(翻訳ツールを併用しましょう)。
ステップ3. AIが回答と論文リストを表示
数秒後に、AIが質問への答えを文章で返してくれます。同時に、それに関連する論文の一覧も表示されます。
ステップ4. 気になる論文をチェック
それぞれの論文に要約が表示されるので、内容をざっくりと把握して、必要であれば全文にアクセスします。

組み合わせて使いたいAIツール
Scopus AI単体でも便利ですが、以下のAIツールと組み合わせて使うとさらに効果的です。
・DeepL翻訳
英語の論文を読むときに便利な高精度の翻訳ツール。
Scopus AIで見つけた英語の要約や論文をすばやく日本語に翻訳できます。
・Elicit
AIに質問すると関連論文を提案してくれるサービス。
Scopus AIとは違う視点からの論文提案が得られるので、研究の幅を広げたいときに便利です。
・Semantic Scholar
AIによる文献整理機能が強力な無料ツール。
Scopus AIで見つけた論文の参考文献を深掘りするのに最適です。

よくある質問(FAQ)
Q1:Scopus AIは無料で使えますか?
A:一部機能は無料で使えますが、フル機能を使うには契約が必要です。大学などの教育機関が契約している場合は、そのアカウントを使ってアクセスできることもあります。
Q2:日本語では使えないのですか?
A:現時点では英語のみ対応ですが、翻訳ツール(例:DeepL)を使えば問題なく活用できます。
Q3:論文の全文は読めますか?
A:一部の論文は全文を閲覧できますが、有料の論文は要約までしか見られないことがあります。ただし、タイトル・著者・要約は確認できるので、必要な論文だけを見極めやすくなります。
Q4:誰でも使えますか?
A:はい。研究者だけでなく、学生やビジネスパーソンでも利用可能です。特に、レポート作成や市場調査などにも活用されています。

まとめ
Scopus AIは、「研究テーマを決めたい」「最新の研究動向を知りたい」「効率よく論文を探したい」という方にとって、とても便利なツールです。
AI初心者でも簡単に使えるよう設計されているので、ぜひ一度試してみてください。
他のAIツールと組み合わせることで、情報収集のスピードと質がぐんと上がります。

研究や学びの強力な味方として、Scopus AIを活用してみてはいかがでしょうか?