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JSPO-AT実技試験対策 実際に受けてみてわかったことを共有!アドバイスも!

先日1回目のJSPO-AT実技試験(旧カリキュラム)を受けてきました!

終わった感想としては、惨敗。。。

久しぶりに緊張しましたねー。(笑)

カテゴリーⅠの救急処置で時間内に終わることができなかったので、合格の可能性は低いと思います。

カテゴリーⅡのアスリハとカテゴリーⅢのテーピングはそこそこできたという感触はありますが。

悔しいの一言です。

という前置きはさておき、

実際に受けてみての感想や受験日の流れ、会場、試験部屋の配置など

みなさんにお伝えできればと思います!

この記事は、理論試験を見事突破され、実技試験に駒を進めた方に向けたものになります。

⇩まだ、理論試験を突破されていない方はこちらの記事をぜひ一読してみてください!⇩


JSPO-AT実技試験 【実施要項・各カテゴリーでの評価のポイント】

カテゴリーⅠ:救急処置、検査・測定と評価

制限時間:9分(読み合わせ含む) 実質8分

①病態理解のための情報収集力(病態からみた評価項目の理解と適切な手順[問診・視診・触診)
②対象部位の機能・理学検査による鑑別評価(鑑別に必要なROM ・ MMT ・整形外科的テストの実施)
③情報収集・鑑別評価実施時のリスク管理(手技の事前説明、痛みの確認、病態を悪化させない配慮)
④スポーツ外傷・障害に対する救急処置(正しい手順・方法での救急処置[安静肢位・固定肢位・固定方法の選択、RICE処置)
⑤評価結果及び 救急処置の選手への説明(適切な言葉で選手に病態の説明)

カテゴリーⅡ:アスレティックリハビリテーション 

制限時間:12分(読み合わせ含む) 実質11分

①評価実技能力(アスレティックリハビリテーションプログラム処方に必要な機能評価のスキル)
②プログラム作成能力(傷害特性・競技特性・フィットネスレベルにあわせたプログラム作成)
※プログラムとは複数のエクササイズメニューで構成されているもの
③エクササイズ指導能力(エクササイズの適切な実技指導)
④説明・コミュニケーション能力(評価、エクササイズ指導及びリスク管理における必要なコミュニケーション)
⑤リスク管理能力(傷害特性、競技特性、フィットネスレベルを考慮した症状増悪や二次損傷のリスク回避)

カテゴリーⅢ:テーピング 

制限時間:9分(読み合わせ含む) 実質8分

①外傷 ・障害の理解とテーピングの種類・手技の選択
②ポジショニングの適切さ(選手の姿勢の配慮、リスクの配慮、巻く側の姿勢)
③テープを巻く範囲(アンダーラップ・アンカー・サポートテープの位置、方向、角度)
④適切な張力で効果的なテーピングの実施(たるみ、しわ、食い込み)
⑤手早く綺麗なテーピングの実施(時間、仕上がりの綺麗さ、全体としてフィットしているか)

出典:令和5年度実技試験概要


JSPO-AT実技試験 【当日の流れ】

当日は、午前の部と午後の部にわかれています。

実技試験の申し込みをして、後日「受験票」「試験日と受付開始時刻が書かれた書類」などが届きます。

*試験日や試験時間はすべて日本スポーツ協会が決定します。

午前の部の場合:受付時刻8:30〜8:40 試験9:30〜12:50   

午後の部の場合:受付時刻12:30〜12:40 試験13:00〜18:10

*受験人数によって時間の前後あり

当日の試験の順番は行ってみないとわかりません。

受付時に○○番の席に座ってくださいと指示があります。

上記の時間内でおおよそ学校ごとに固まっていますので、座席は同じ学校の人と近くになります。

受付の後、所定の時間になったら係りの方から最終説明が行われます。

その後、質疑応答や持参した物(テーピング用のハサミや踵置きなど)の確認が行われます。

自分の試験開始時刻の「15分前」に係の方の指示に従って、試験部屋に移動していきます。

その際、自分の荷物は全て持っていかないといけません。

大阪会場の場合は、ABCDと4つの試験部屋がありました。そのため4人ずつ試験を受ける形でした。

それぞれの試験部屋に移る前に、一室に集まり試験問題の配布および確認の時間が「5分間」設けられます。

試験問題には書き込みOKです。

その5分間が終了し次第、各自試験部屋に行き、試験スタートといった流れです。

試験が終わったら、速やかに試験会場から外にでなければなりません。

元の部屋に戻ったりすることはできません。

当日の流れはおおまかにこんな感じです。

結構あっけなく終わったなという感じでした。


JSPO-AT実技試験 【試験会場】

まず、前提として実技試験は年に「2回」「9-10月の前期日程」「2-3月の後期日程」に分かれて行われます。

実技試験の受験が1回目の方、つまり新規受験者は、前期日程・後期日程のどちらでも選んで受験することができます。

ただし、1回目落ちてしまい2回目の受験になる方、つまり追試受験者は、前期日程しか受験することができません。

前期日程:「東京」会場

後期日程:「東京」会場「大阪」会場  *一応希望は出せますが最終決定は、日本スポーツ協会が行います。

JSPO-AT実技試験の試験会場についての画像。

JSPO-AT実技試験 【試験部屋の物品配置】  

試験部屋のベッドや物品(別紙参照)の配置は⇩の図のようになっていました。

別紙1に記載されている物のうち、トレーナーベッド以外はすべて図の物品置き場にまとめて置かれています。

部屋に入り、氏名の確認後「1分間」、準備されている物の確認時間があります。(触れることはできません)

ベッドは自由に動かすことが可能で、試験官に許可を取る必要もないと当日説明がありました。

JSPO-AT実技試験の試験部屋の配置についての図。

各カテゴリーで使用した物品に関してはモデルの方が片付けてくださいますので、自分で片付ける必要はありません。


JSPO-AT実技試験 【実際の試験の流れ】

試験開始「約15分前」に係員の方の指示に従って、別室(問題用紙配布所)に移動。

試験部屋に持ち込む物やメモ用の筆記用具などの準備をする。

準備ができたら問題用紙が配布され、内容確認を「5分間」で行う。

終了後、速やかに試験部屋に移動。

入口に荷物をまとめて置き、試験部屋中央の椅子へ。

氏名の確認「お名前を教えてください」と言われるので、答える。

準備されている物品の確認を「1分間」で行う。

カテゴリーIの読み合わせ。問題文を声に出して読む。

→カテゴリーⅠ スタート(8分)

カテゴリーI終了後、カテゴリーIIの読み合わせ。問題文を声に出して読む。

→カテゴリーII スタート(11分)

カテゴリーII終了後、カテゴリーⅢの読み合わせ。問題文を声に出して読む。

→カテゴリーⅢ スタート(8分)

カテゴリーⅢ終了後、速やかに退出し、試験終了。


JSPO-AT実技試験 【過去問】

過去に出題されたことのある問題をご紹介します。

*ここに記載しているものがすべてではありませんのでご注意ください。

*教科書に載っている外傷・障害は出題される可能性があるということを必ず頭に入れておいてください。

カテゴリーⅠ:救急処置 制限時間8分

➀ハムストリングス肉ばなれ(陸上/疾走時に受傷,サッカー/ダッシュ時に受傷)

➁足関節捻挫(バスケ/リバウンドの着地で他の選手の足を踏み受傷,サッカー/ジャンプヘッドの着地時に相手の足に乗り受傷,ラグビー/フェイント時に受傷・相手と接触し受傷)

➂肩関節外傷(野球/ヘッドスライディング時にガクッとなった,柔道/受け身失敗し肩から落下,ラグビー/タックル失敗)

➃肘関節外傷(体操/床運動中身体を支持した際に受傷,テニス/肘内側に疼痛(障害))

➄膝外傷(バスケ/カッティング動作時に受傷)

➅下腿三頭筋肉ばなれ(バレースパイク助走時・レシーブで前に出ようとした際に受傷)

【ここだけの話】

今までにカテゴリーⅠの救急処置では、頚部外傷・腰部疾患については出題されたことはありません。

頚部疾患に関しては、実技試験として行うにはできることが少ないということであったり、急性期での整形外科的テストはリスクになることなどが理由として考えられます。

腰部疾患に関しては、アイシングで腹部周辺を冷やすことは内臓を冷やすことになるためあまりよくないと教科書にも記載がありますし、腰部に関しては外傷よりも障害の方が多いことも考えられます。

あくまでも理由に関しては個人的な見解になりますが、頚部外傷・腰部疾患がカテゴリーⅠにおいて出題されていないのは確かです。


カテゴリーⅡ:アスレティックリハビリテーション 制限時間11分

カテゴリーⅡのアスリハでは、大きく初期のアスリハ後期のアスリハに分けられます。

問題文から初期なのか後期なのか読み取ることが非常に重要!

「受傷からの期間」を目安に初期なのか後期なのか見極めましょう。

ジョギング開始までという場合は初期になりますし、ジャンプ・アジリティトレーニング指導の場合は後期です。

競技動作指導に当たるものは後期に当たります。

この辺りを間違えないように、気を付けて問題文を読みましょう!

➀足関節捻挫(サッカー,バスケ,バレー,野球、ラグビー)/ジョギング開始まで,協調性トレーニング指導,OKCでの筋力強化エクササイズ指導,ジャンプトレーニング指導,アジリティトレーニング指導

➁膝MCL損傷(バレー,ラグビー)/ジョギング開始まで,筋力強化エクササイズ指導,競技復帰に向けたアジリティトレーニング指導

➂肩関節脱臼(ラグビー)/コンタクト開始に向けて,「あたり動作」習得に向けた指導

 肩関節脱臼(アルペンスキー)/6週固定安静後のエクササイズ指導

➃棘下筋腱炎(野球)/キャッチボール開始までのアスリハ,筋力強化エクササイズ指導

➄腰椎分離症(サッカー)/柔軟性改善のエクササイズ指導

 腰椎分離症(ラグビー)/あたり動作に向けた代表的なエクササイズ指導

➅膝ACL術後(アルペンスキー)/競技復帰に向けた陸上での応用エクササイズ指導

 膝ACL損傷(バスケ)/6ヵ月経過し競技復帰に向けたジャンプトレーニング指導

➆ハムストリングス肉ばなれ(陸上競技)/ジョギング開始までの筋力強化,全力疾走に向けたトレーニング指導

➇筋・筋膜性腰痛症(バレー,柔道)/柔軟性改善と代表的なエクササイズ指導

➈肩峰下滑液包炎(野球)/全力投球までのアスリハ

➉大腿直筋肉ばなれ(サッカー)/可動域改善の代表的なエクササイズ指導

このように、競技種目+疾患、受傷からの期間など、目的(何をしろという指示なのか)が記載されています。

アスリハにおいて最も大切なのは、『目的』をしっかり把握し、実行することだと考えます。

「筋力強化エクササイズ指導を行え」と問題文にあるのに、ストレッチばかりやっても問題に対する実技になりません。

問題文から何が問われているのか、なにを中心にエクササイズを構成するのか意識しましょう。


カテゴリーⅢ:テーピング 制限時間8分

➀足関節内反捻挫に対するテーピング(基本のテーピング)

➁足関節底屈制限(有痛性三角骨に対するテーピング)

➂足関節背屈制限(有痛性外骨腫・フットボーラーズアンクルに対するテーピング)

➃足底腱膜炎に対するテーピング

➄膝内側側副靭帯損傷に対するテーピング

➅膝前十字靭帯損傷に対するテーピング

➆肘内側側副靭帯損傷に対するテーピング

の7つが過去出題されています。

それ以外は、まだ出題されたことはおそらくありません。

なので、まずこの7つのテーピングを完璧にできるようにしましょう!!


JSPO-AT実技試験 【ポイント・アドバイス 5つ】

1.左右間違いは0点!

これは試験要綱にも明記されている!これだけは絶対にやってはいけない!

『具体的な対策法案』

➀試験問題配布後の5分間で問題文に印をつける

➁問診で「痛みがあるのはどちらですか?」「痛みがあるのは右膝で間違いないですか?」など確認する。

➂テーピングの際も「痛みがあるもしくはあった方を出して下さい」などと声をかける。


2.試験官に見やすいように!

ベッドは自由に動かすことが可能なため、適宜移動させるよう心がけましょう。

試験官から見えなければなにをしているのかが伝わりにくいです。

私は緊張もありそこまで気を遣う余裕がありませんでした。(笑)

『具体的な対策法案』

➀試験問題確認の5分間で、ベッドはどの位置に置けば試験官から見やすいかイメージする。

*基本的には正面近くにもっていくのが吉かと思います。

➁特に患側がしっかり試験官に見えるようにベッドだけでなく、「モデルの身体の向き」にも気を配る。

*足関節の場合は、患側が試験官側に、膝の場合は健側が試験官側になるように設定した方が見やすいと思います。
*膝の場合は試験官とモデルの間に自分が立つ場面が出てくると思うので、患側を検査する際に試験官に見えた方がいいと思います。
*肩や肘の場合は試験官の方を向いて座ってもらえばいいと思います。


3.時間内に終わらせる!

私は救急処置で時間内に終わらせることができませんでした。

評価に時間をかけすぎず、しっかりとアイシングまで出来るように時間配分を考えましょう!

『具体的な対策法案』

➀練習の段階でしっかりと時間を意識して行う。

腕時計は着けておき、ある程度の時間は把握する。

➂バンテージを巻くなどやることが決まっている内容に関しては、どれくらいで巻けるのか時間を把握しておく

*当日焦っても、残り時間がどれくらいあれば時間内に終わらせることができるのか把握できます。


4.腕時計は着ける!

3の内容とすこし被りますが、試験時間は試験官側のタイマーによって管理されます

ただ、ある程度自分の方でも時間が分かった方が絶対にいいです!

腕時計をして少しでも時間が確認できれば、急がないといけないのか、まだ時間があるのかわかり、時間配分を上手く調節できると思います!

私はつけてなくて後悔しました!

*腕時計やウェアラブル端末の着用は許可されています。

『具体的な対策法案』

安いのでいいから腕時計は持っていく。


5.堂々と行う!

声が小さかったり、おどおどしていると印象悪い!

そんなトレーナーに指導されたくないですよね!

自信をもって堂々とやりきりましょう!

『具体的な対策法案』

➀練習の数をこなし、自信をもって試験に挑める状態にする。

試験前に弱音を吐かない。

➂練習の時から、少し声のボリュームを上げて評価・指導などができるようにする。

➃焦っても一度深呼吸して、落ち着いて対応する。


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