1. 理学療法士国家試験合格のために
理学療法士の国家試験は、多くの受験生にとって大きな壁です。
試験範囲が広く、膨大な知識量を効率的に身につける必要があるため、「どこから手を付けていいかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
さらに、学校の勉強や実習と並行して勉強を進めることに不安を感じている方も少なくないと思います。
この記事では、理学療法士国家試験に合格するための具体的な勉強スケジュールの立て方を解説します。
計画的に勉強を進めるためのコツや、効率的な学習方法を知ることで、合格への道が見えてきます。
最後まで読めば、自信を持って試験に臨む準備が整うでしょう!
2. 理学療法士国家試験の概要と合格のポイント
理学療法士国家試験とは?
理学療法士国家試験は、理学療法士として働くために必要な国家資格を取得するための試験です。
• 受験資格: 専門学校または大学の理学療法士養成課程を修了すること
• 試験内容: 解剖学・運動学・生理学などの基礎知識、そのほか医学に関する専門知識、臨床に関する問題など(マークシート形式)
• 合格率: 平均約90%(2024年度試験実績)
• 試験日程: 毎年2月下旬
国家試験の合格ラインは総得点の6割程度(168/280)とされていますが、範囲が広いため徹底した計画と効率的な学習が不可欠です。
168点を取れれば合格です。
ただし、実地問題でも6問正解する必要があります。
3. 勉強スケジュールを立てる前に考えるべきこと
自分の学力を正確に把握する
効率的なスケジュールを組むには、現時点での理解度を把握することが重要です。
• 模試や過去問を解いてみる
• 得意分野と苦手分野をリスト化する
• どの科目にどれだけの時間を割くべきかを明確にする
私個人的にはここが最も重要なことだと思っています。
今現在自分がどのくらいの位置にいて、目標との距離はどれくらいなのかが明確でないと、効率良いスケジュールも立てられません。
試験までのスケジュールを逆算する
試験日から逆算し、各時期の目標を設定しましょう。
例えば、以下のようなステップで計画を立てると効率的です。
1. 6〜3か月前: 基礎固め(教科書の復習+参考書でのインプット)
2. 3〜1か月前: 過去問や模試を中心にアウトプットを強化
3. 1か月前〜直前: 弱点克服+総復習
4. 勉強スケジュールの具体例
4-1. 長期スケジュールの立て方
(1)6〜3か月前:基礎知識のインプット
• 目標: 試験範囲全体の内容を理解する
• 具体例:
• 平日:1日2〜3時間(教科書を読み直す+参考書の要点整理)
• 休日:過去問を1日50問解き、間違えた問題を復習
(2)3〜1か月前:アウトプット重視
• 目標: 過去問を中心に試験形式に慣れる
• 具体例:
• 毎日2時間過去問を解き、苦手分野に集中
• 模試を週1回受け、時間配分や解答スピードを調整
(3)1か月前〜直前:弱点克服+総復習
• 目標: 不安を解消し、得点力を上げる
• 具体例:
• 自分の苦手分野に1日1時間集中
• 試験前3日間は体調管理を優先し、詰め込みを避ける
4-2. 日ごとのスケジュール例
平日のスケジュール例
• 6:30〜7:00: 朝勉強(暗記中心、教科書の復習)
• 18:00〜19:00: 過去問演習(1科目20問+解説確認)
• 21:00〜21:30: 間違えた問題の復習
休日のスケジュール例
• 9:00〜11:00: 基礎科目の復習(参考書を用いて)
• 13:00〜15:00: 模試形式で過去問を解く
• 16:00〜17:00: 解説とノート整理
5. 勉強中に意識したいポイント
ポイント1:過去問を最大限活用する
過去問は合格への最短ルートです。
直近過去10年分を解き、試験の傾向を把握しましょう。
ポイント2:苦手分野に重点を置く
得意分野ばかりを勉強するのは非効率です。
苦手分野を克服することで点数アップにつながります。
ポイント3:暗記だけでなく理解を重視
理学療法士の試験では、応用力が問われる問題も多いです。
最初の10問、実地問題のことですね!
ここで点数取れるか否かで、合否に大きく影響してきます。
理論をしっかり理解し、問題の意図を読み取る力を養いましょう。
column:エビングハウスの忘却曲線って知ってる?
エビングハウスの忘却曲線(Ebbinghaus Forgetting Curve)は、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス(Hermann Ebbinghaus)が記憶に関する実験を通じて発表した理論で、人間が新しい情報を記憶した後、時間の経過とともにどの程度忘れていくかを示したものです。
主なポイント
1. 急激な忘却
新しい情報を記憶した直後、短時間で大部分を忘れてしまう。具体的には、20分後には約40%、1時間後には約50%、1日後には約70%を忘れるとされています。
2. 忘却の緩やかな進行
初期の急激な忘却が進んだ後、残った記憶は比較的長く保持される傾向があります。
3. 繰り返し復習の効果
忘却曲線は適切なタイミングで復習を行うことで記憶を強化できることも示しています。例えば、間隔をあけた復習(スパイシング学習)を行うと、記憶が長期間保持されやすくなります。
実生活での応用
• 復習のタイミング
記憶を定着させるには、1回の学習後、1日後、1週間後、1か月後といったタイミングで復習を行うのが効果的です。
• スパイシング学習
小分けにして繰り返し学習することで、忘却曲線の影響を軽減し、記憶を長期的に保持しやすくします。
• 勉強やトレーニングの計画
忘れるタイミングを予測し、復習を組み込むことで、効率的に記憶を強化することができます。
エビングハウスの忘却曲線は、教育や自己学習、トレーニングの分野で広く活用されており、記憶力を高めるための科学的な根拠として重要な理論です。
つまり、定期的に復習を行うことが記憶の定着には最も効果的ということ!
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 過去問は何年分解けばいいですか?
A1. 目安として過去10年分を解くのがおすすめです。同じ形式の問題が繰り返し出題される傾向があるためです。
Q2. 一度挫折した場合、どうリカバリーすればいいですか?
A2. 挫折は誰にでも起こり得ます。まずは短期間の目標(例:1週間で1科目を完成させる)を設定し、小さな成功体験を積み重ねてモチベーションを取り戻しましょう。
Q3. 実習中に勉強時間を確保するコツは?
A3. 朝や移動時間などスキマ時間を有効活用してください。また、週末に集中して勉強するのも効果的です。
7. まとめ:合格への自信を持つために
理学療法士の国家試験は、計画的なスケジュールと効率的な勉強法が鍵となります。
今回ご紹介したスケジュール例やポイントを参考にしながら、自分に合った学習プランを立てましょう。
合格への道は、日々の積み重ねが作ります。
あなたの努力が実を結ぶよう応援しています!