近年、AI技術の進化により、研究者や学生だけでなく、一般の人でも簡単に論文を検索・分析できるツールが増えています。
その中でも注目されているのが「Connected Papers(コネクテッド・ペーパーズ)」というAIツールです。
この記事では、「Connected Papers」とは何か、どのようなことができるのか、そして実際の使い方までをわかりやすく紹介します。
AIや論文検索に不慣れな方でも安心して読める内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
「Connected Papers」ってどんなAI?
「Connected Papers」は、論文と論文の“つながり”を可視化してくれるAIツールです。
ある1本の論文をもとに、それに関連する論文を**グラフ(地図)**のような形で表示してくれます。
このツールを使えば、
- 似たテーマの論文を探す
- 研究の流れや発展を視覚的に理解する
- 関連文献を効率よくチェックする
といったことが、簡単にできるようになります。

どんなことができるの?
Connected Papersには、主に以下のような機能があります。
1. 関連論文のネットワークを自動で作成
ある論文を入力すると、その論文に「似ている」研究を自動的に探してくれます。
さらに、それらの論文がどのようにつながっているかを**ネットワーク図(グラフ)**で見せてくれます。
2. 過去の研究の流れをつかめる
研究テーマにおける「基礎となる論文(前提研究)」と「最近の研究(後続研究)」を時系列で確認できます。
これにより、その分野がどう発展してきたのかが一目でわかります。
3. タイトルや著者名、要旨もチェック可能
表示された論文をクリックすると、タイトルや著者名、要旨(アブストラクト)などの情報も確認できます。

Connected Papersの使い方
ステップ1:公式サイトにアクセス
まずは、以下のURLから「Connected Papers」の公式サイトにアクセスしましょう。
https://www.connectedpapers.com
ステップ2:調べたい論文を入力
トップページにある検索ボックスに、調べたい論文のタイトル、著者名、またはDOI(論文のIDのようなもの)を入力します。
ステップ3:「Build a Graph」をクリック
論文を選んだら、「Build a Graph(グラフを作成)」をクリックします。
数秒で、関連する論文のネットワークが表示されます。
ステップ4:グラフを探索
円のような形で表示される論文のネットワークをマウスで動かしながら、それぞれの論文を確認していきましょう。
クリックすると、その論文の詳細情報が表示されます。

他のAIツールと組み合わせてもっと便利に!
Connected Papersは、それ単体でも便利ですが、他のAIツールと組み合わせて使うことで、さらに強力になります。
以下に、相性のよいツールをいくつか紹介します。
・Elicit
質問を入力すると、それに関連する論文を探してくれるAI。文献レビューに最適。
・Semantic Scholar
AIが重要な論文をピックアップしてくれる検索エンジン。
・Research Rabbit
Connected Papersと似た機能を持ちつつ、研究チームでの共有も可能。
・OpenAlex
論文データベースとしての機能が豊富で、Connected Papersとの併用でデータ補完が可能。

よくある質問(FAQ)
Q1:料金はかかりますか?
A:基本的な機能は無料で使えます。アカウント登録も不要です。
Q2:日本語の論文にも対応していますか?
A:現時点では、主に英語の論文に対応しています。日本語の論文は少ないですが、DOIがあるものは検索可能な場合があります。
*DOI:デジタルオブジェクト識別子のこと。論文やその掲載雑誌などのコンテンツに付与される国際的な識別子。
Q3:スマホでも使えますか?
A:スマホのブラウザでも使えますが、グラフが見づらいことがあるため、PCでの利用をおすすめします。
Q4:論文が見つからない場合はどうすればいいですか?
A:入力した論文の情報が正しいか確認してください。それでも見つからない場合は、Google Scholarなどで論文情報を探してから、DOIを使って再検索すると良いです。

まとめ
「Connected Papers」は、論文同士の“つながり”を直感的に理解できる画期的なAIツールです。
これから研究を始める人にとっては、どんな論文を読めばいいかの道しるべになりますし、経験豊富な研究者にとっても、情報整理や新しいアイデアのヒントになるはずです。
しかも、使い方はとっても簡単。パソコン1台あれば、誰でもすぐに始められます。
論文検索の時間を大幅に短縮したい人や、新しい研究テーマを探している人は、ぜひ一度「Connected Papers」を試してみてください。
