最近よく耳にする「AIを使った論文検索」。
中でも「Elicit(イリシット)」というツールは、研究者だけでなく、レポート作成や情報収集をしたい人にも注目されています。
でも、「AI」「論文検索」と聞くと、なんだか難しそうに感じるかもしれません。この記事では、Elicitとは何か、どんなことができるのか、そして誰でも簡単に使える方法を、専門用語を使わずにわかりやすく紹介します。
Elicitとは?
Elicitは、質問に対して自動的に関連する学術論文を探してくれるAIツールです。
Googleのようにキーワードで検索するのではなく、「○○についての研究結果を知りたい」といった質問形式で入力することで、AIが最適な論文を提示してくれます。
たとえば、「睡眠と記憶の関係についての研究はある?」と聞くと、関連する論文をリストアップし、それぞれの要点をわかりやすくまとめてくれるのです。

Elicitでできること
Elicitには、以下のような便利な機能があります:
1. 質問形式で論文検索
「○○についての研究が知りたい」といった質問を入力するだけで、AIが関連する論文を探してくれます。
難しい検索ワードを考える必要がありません。
2. 論文の要点を自動でまとめる
探してきた論文の中から、「研究の目的」「方法」「結果」などの重要ポイントを自動で抜き出してくれます。
英語の論文でも、翻訳なしで概要を把握できます。
3. 比較や整理がしやすい
複数の論文を表形式で並べて比較できるので、「どの研究がどんなことを言っているか」が一目でわかります。
4. 引用情報も取得可能
論文のタイトルや著者、発表年などの情報も一緒に表示されるため、そのままレポートや論文に使うことができます。

Elicitの使い方
ステップ1:Elicitの公式サイトにアクセスhttps://elicit.org
ステップ2:質問を入力
検索バーに、「What are the effects of sleep on memory?(睡眠が記憶に与える影響は?)」など、知りたいことを英語で入力します。
※現在、Elicitは英語のみ対応しているため、質問も英語で入力する必要があります。翻訳ツールを活用するとスムーズです。
ステップ3:論文が一覧表示される
関連論文が表形式で表示され、研究概要や結果が見やすく整理されています。
ステップ4:気になる論文をクリック
より詳しく知りたい論文をクリックすると、概要やPDFリンクなどが確認できます。
ステップ5:必要に応じて情報をコピー
引用情報や要点をそのままコピーして、レポートやメモに活用しましょう。


組み合わせて使うと便利なAIツール
Elicitは他のツールと組み合わせることで、さらに便利になります。以下は相性の良いおすすめAIツールです。
・DeepL翻訳
英語の論文を日本語に翻訳したいときにおすすめ。精度が高く、専門用語も自然に訳してくれます。
・Research Rabbit
論文同士のつながり(引用関係やテーマの近さ)をビジュアルで表示してくれるツール。
Elicitで見つけた論文の周辺情報を探すのに最適。
・Connected Papers
ある論文に関連する他の研究をマップで見られるツール。
研究分野の全体像を把握したいときに便利です。

よくある質問(FAQ)
Q1:Elicitは無料で使えますか?
A:はい、基本的な機能は無料で使えます。登録も不要です。
Q2:英語が苦手ですが使えますか?
A:質問の入力や論文の内容は英語なので、翻訳ツールを活用するのがおすすめです。DeepLなどを併用するとスムーズです。
Q3:スマホでも使えますか?
A:はい、スマホのブラウザからも利用可能ですが、表の表示などはPCの方が見やすいです。

Q4:日本語の論文も検索できますか?
A:現時点では英語論文が中心です。日本語論文を探したい場合はCiNiiなど国内サービスの併用を検討しましょう。
Q5:AIは信頼できますか?
A:Elicitは論文そのものを紹介するので、元の研究が信頼できるものであれば安心です。ただし、AIの要約はあくまで補助なので、重要な内容は原文確認をおすすめします。

まとめ
Elicitは、「調べたいことを質問するだけで、関連する学術論文を探し、要点までまとめてくれる」頼れるAIツールです。
特に英語の論文に苦手意識がある人や、効率よくリサーチしたい人にとって、大きな助けになります。
DeepL翻訳やResearch Rabbitなどと組み合わせれば、研究やレポート作成がグッと楽になります。
ぜひ一度、気軽に使ってみてください!
